映画『1リットルの涙』をDVDで見ました。
テレビドラマ版と比較して、リアリズム重視の演出ですね。盛り上がるようなエピソードも特になかったですし。なので、クラスメイトが整列して突然歌い出したりはしません。そのため、ずっしり重い雰囲気となっています。なにしろ、少なくともこの映画の描写の中では、主人公・亜也にとって全く救いがありません。なにしろ、最後の場面とそのセリフが...。てか、もともと救いのない話なんですよね、この物語は。その点で、ドラマ版の「なんでやねん」な一見過剰な演出は、その救いのなさから視聴者をかばっていたんだなぁと感じます。テレビ版って、とてもポジティブなんですよ、映画版と比べると。おそらく、映画だとリアリズムを重視して「救いのない話」で出来たけど、テレビだと苦しいんでしょうね。
ともかく、テレビ版と同じような気持ちで見てはいけません。順番としては、本当は先に映画版を見て、そのあとにテレビ版を見た方が良いのかも。
以下、ネタバレ、ってほどでもないですが。ストーリーの流れはテレビ版と同じですからね。
ただし、テレビ版と比べて、1つ足りないように感じるところがあります。それまで通っていた高校から養護学校に転校するときの、クラスメートとの別れの場面。テレビ版ではそのシーンの後に『「亜也ちゃん行かないで」と言って欲しかった』という文が入るのですが、映画版では入りません。演出の違いといえばそれまでなのでしょうが、あのセリフは衝撃的だったので、映画版でも使って欲しかったなぁ。
- 出版社/メーカー: 東映
- 発売日: 2006/01/21
- メディア: DVD
- クリック: 74回
- この商品を含むブログ (29件) を見る